毎回、高山に登ると頭が痛くなる人です
標高2,400メートルを超える山に登ると、今のところ100%の確率で頭痛くなります。おそらく高山病(軽~中度)ではないかと。相方は全然なりません。ピンピンしています。なぜだ!
今回は今までの高山病体験をまとめて高山病対策ができないか、対処法のヒントを探したいと思います。
高山病になりやすい人との山行や、登山能力が未知数の初心者山登りするときなど「パートナー(同行者)が高山病になってしまった場合」の参考になれば…幸いです。
※この記事で引用していない部分は、実体験など個人の感想です※
効果効能を医学的に提案しているものではありません。ご了承の上、ご覧ください。
私の感じている高山病症状
症状: 頭痛い、息苦しい(悪化すると→気持ち悪い)
見た目:青白くなる(←具合悪いのが一目瞭然)、手足のむくみ(自覚程度)
状態: 口数が減る、態度が悪くなる、ネガティブになる
持病: 特になし(偏頭痛、眼圧高め、腰痛、肩こりあり)
高山病とは?wikiより
高山病(こうざんびょう、altitude sickness)とは、低酸素状態に置かれたときに発生する症候群。最近では、「高度障害」と呼ぶ場合も多い。高山では空気が地上と比べて薄いため、概ね2400メートル以上の高山に登り酸欠状態に陥った場合に、さまざまな症状が現れる。 主な症状は、頭痛、吐き気、嘔吐、眠気(めまい)である。
高山病になりやすい人(wikiより)
◎過去に高山病になったことがある
◎偏頭痛の既往を持つもの
◎海面付近から標高2500メートルの高地へ1日で移動すると発症しやすい
個人的になりやすいと思われる状況(実体験)
寝不足
高所順応する前に登り始める
知らない人と一緒に登る(緊張により呼吸が浅くなる)
虫歯や歯の炎症がある(高度変化による歯の痛み→頭痛)
高山病症状が出た登山の回顧録の中から対処法のヒントを探る
これぞ無知がゆえ!?人生初の高山病は富士山で
富士山 ★★★★★
20代の頃に、靴と装備だけは登山仕様にして、何の知識もなくガツガツ友達と登りました。1泊2日のご来光を見て帰って来ようツアーです。8人でバラバラに登って「じゃ、山頂集合で!」といういい加減さ。団体行動とか皆無です。
高山病という言葉も知らず、めちゃくちゃ頭痛くて、気持ち悪くて、ビリから2番目に山頂到着。8時間かかりました。頭痛くて座って下を向いていたら、「仰向けになってゆっくり深呼吸すると楽になるよ」と、途中で見ず知らずのおじさんに、助けてもらったのが思い出。そう考えると、山で親切な人に出会う人確率、かなり高いな。幸せなことです。
登りは最悪の体調でしたが、9合目~山頂まではそんなに辛くなかったです。山頂でご飯も食べれたし、狭い山小屋でも、よく寝ました。今書いてて思ったけど、高所順応はできるのかもしれない。…と希望の光。
4時間くらいで登った友人は、夜中に高山病の症状で一睡もできなかったらしい。帰りは、私が一番ピンピンしてて、3時間半くらいで下山しました。降りれば降りるほど体調がよくなるので、ほんとトレランの人みたいに降りて行ったと思う。
ちなみに家に帰ってから1週間ほど、びびるほど足が太く(むくみ)なり、スカートが履けない状態に。普段運動もしなかったし、ノートレーニングで富士山目指したバチかな。
対処法のヒント:
高山病症状が出たら、前かがみにならず、呼吸しやすいように仰向けになる。
ゆっくり深呼吸を続ける。
無理に高度を上げずにその場とどまるか、高度を下げて体調の回復を待つ。
おまけの思い出:
「富士山登頂することで、一歩づつ足を進めれば、絶対無理だと思えたことも叶うという諦めない精神と達成感を得られました。」といった趣旨のエピソードを、当時の会社の朝礼で話した記憶があります。懐かし。
高度変化で痛み倍増!?歯茎の腫れに要注意
西穂高 ★★★
痛みのピーク→丸山を過ぎたところから西穂独標の間
標高:2,400m超付近
夫婦で登山始めてから、高山病を意識した初めての山。歯に違和感があり、歯茎が腫れているところが痛い。と思っていたら、ズキズキと頭も痛くなりました。高山にいてもじっとしていると少し楽だったので、高山病かどうかは怪しいです。西穂山荘に降りてくるころには痛みはほぼなくなっていました。
この後、奥歯の詰め物の中が膿んでいて、半年間、歯医者さんに通うことになりました。膿んでいると、麻酔が効かないので、治療が拷問…。
その後、登山好きの歯医者さんに取材する機会があって、この話をしました。歯茎の中に炎症(膿み)がある場合、高度があがることで患部を膿みが圧迫し、痛みが出ることはある。これは、高山も、飛行機に乗るのも一緒だとか。
平地では平気でも、脳や心臓の疾患を高山で発病するのは、高度(気圧)変化がもたらす人体への影響ってこと。
高山に登るといっても、歯の状態を気にする人はほとんどいません。でも、歯茎が腫れていたりすると、激痛で過ごさないといけないかもしれないので要注意です。あと、山場は登るときに自然と歯を食いしばります。一見、登山とは全然関係ないように思える歯茎の腫れ。ちょっとした傷や雑菌のせいで、登山が苦行になるということを身をもって痛感した登山でした。
対処法のヒント:
高度変化により歯の痛みや炎症が、高山で悪化する可能性があるので注意。
歯医者さんの検診は受けよう
この山、私には無理なの!?二度目の富士山で、また高山病になる
富士山 ★★★★★
痛みのピーク→7合目付近
標高:3,000m前後
最初は、身内だけで登る予定で宿泊先とバスの移動を申し込んだ富士山ツアー。天候の都合で、急遽知らない人たちと団体で行動して「天気のよいうちに途中まで登って降りてくる」というスケジュールになり。早い段階で高山病になりました。
歩くペースがうまく保てなくてヒーハーしてる中、コミュニケーションを図るために色々話しかけてくれてる優しさにも応えられず。嬉しいんだけど、そんな余裕ナス!
もうギブアップ!…をさせてはくれず(笑)荷物を持ってもらったりとお世話になりました。とにかく息苦しかったのに、途中でガイドさんの真後ろについて歩いたら、呼吸が超ラクチンになって登れました。
自分で、このペースをキープできないといかんのですが、最初は超ゆっくり歩かないとどうしても無理なんだよなー。
あとは、1泊2日ということで、普段より荷物の量が多かったので、ザックを知り合いからお借りして登りました。35Lなので普通サイズですが、いろいろ詰め込みすぎて、私には重すぎたのかも。
富士山登山自体はいい思い出です。ガイドさんたちも宝永山を散策したり、宿でゲームしたり?6合目で夕陽や朝陽を堪能できました。山頂は雲の中だったので、6合目で過ごせたのは、正解だったかも。が、自分のペースが人のレベルに満たない気がして、団体行動にトラウマができた登山でもあります(笑)。
対処法のヒント:
ゆっくり呼吸してゆっくり吐き出す(酸素をちゃんと取り入れる)習慣が大事。
体力に自信のない人は、荷物の軽量化もしっかり考えて登ること。
おまけ:
無理をして歩行不能になる方が迷惑なので、辛くなったら早めに申告すべし。
助けてくれる人がいるなら、甘えるのも大事。(甘えたくないけど)
ついに高山病を克服!?のんびり高所順応のすすめ
千畳敷 ★★
痛みのピーク→千畳敷
標高:2,612m
ここに行く時点で「また高山病になるかも」と心配してくれてた相方。
千畳敷駅に到着したときに、じわじわきた頭痛。またかー。気のせい気のせいとやり過ごそうと思っていたけど、しっかり頭痛がやってきて、高山病症状を申告。すみません。
駅の周辺でぼんやり景色を眺めたり、記念写真を撮ったり、とにかくうろうろ歩き回っていたらだいぶましになりました。いえい。今回は行けそうだ!
私の場合、楽しい出来事であっても、すぐに緊張したりビビる不安グセがあり。この状態は、自然と呼吸が浅くなる(酸欠)ので、すぐに高山病になりやすいんじゃないかと思います。「気の持ちよう」と言われればそれまでですが、そんなに簡単に変われないんだなー。メンタル強化も課題です。
今回は「ゆっくり吸って、少し息を止める、そのあとゆっくり吐く」リラックス目的の呼吸法を意識的に繰り返していました。普段なかなかリラックスできないタイプの人は、高山病になりやすいんじゃないかなー。※これは個人の感想です。
対処法のヒント
痛みが出てきたら、じっとするより、ゆっくり同じ高度で体を動かして高所順化させる。
深く呼吸することを意識する。
※高山病を治そうと思って焦るのも逆効果だと思います。今回のようにみんなで写真を撮ったり、歩き回ったり。楽しく時間を過ごせるのが一番の治療かと。
高所順化:逆説的ではあるが2400メートル以上の高地に移動した日は、すぐには休憩せず30分 – 1時間ほど歩きまわることで人体の高所順化を促すことができると経験的に知られている。(wikiより)
薬物の服用:頭痛や吐き気などの高山病の症状が起きやすい方は予防目的でブルフェンやダイアモックス、デカドロンの服用を行うこともあるが、医師による処方が必要(旅行医学会が処方できる医療機関を公開している)(wikiより)
対処法のまとめ
事前にできること
- 日頃からゆっくり深呼吸する(リラックス効果もあり)ことを意識する
- 心肺機能アップには、階段昇降(マンション1階~10階を階段で登る)がよいらしい
- 高度変化により歯の痛みや炎症が、高山で悪化する可能性があるので歯科検診も意外と大事
- 体力に自信のない人は、荷物の軽量化もしっかり考えて登ること
高山病症状が出たら
- 座ってうつむくと症状悪化しやすい。
- 前かがみにならず、呼吸しやすいように仰向けになる。
- ゆっくり呼吸してゆっくり吐き出す(酸素をちゃんと取り入れる)を繰り返す。
- 痛みが出てきたら、じっとするより、ゆっくり同じ高度で体を動かして高所順化させる。
それでも治らない場合
- 無理に高度を上げずにその場にとどまるか、高度を下げて体調の回復を待つ。
- 無理をして歩行不能になる方が迷惑なので、辛くなったら早めに申告すべし。
最後に
また高山病になったら追加したいと思います。
なりたくないなー。
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